どうも、シンです。
営業の数字が伸びない。その状態が何ヶ月も続くと、だんだん気持ちがすり減ってきますよね。
朝礼にも数字共有にも出たくない。
案件の報告で、自分だけいい話がない。
あの縮こまる感じ、覚えのある方もいるんじゃないでしょうか。
そういう時、人はたいてい原因を自分の中に探します。
「向いてないのかも」と。
とはいえ、自分を責めたところで数字は1ミリも動かないんですけどね。
数字が伸びない理由は、あなたの人格そのものとは限りません。
この記事では原因を「やり方・環境・行動量・メンタル」の4つに切り分けて、自分が今どこでつまずいているのかを見極める方法を整理します。
この記事の筆者については、こちらを読んでみてください。
営業キャリアに正解はなかった|元売上全国1位営業マンの自己紹介
「営業の数字が伸びない」のは、向いてないからとは限らない
数字が出ない時って、結果がつらいのはもちろん、「自分はこの仕事に向いてないんじゃないか」という疑いがじわじわ膨らんでくるのが、いちばんこたえるんだと思います。
この感覚、自分にも覚えがあります。
たぶん営業をやっていれば、ほとんどの人が一度は通る道です。
だからこそ言いたいんですが、「数字が出ない」と「営業に向いてない」はイコールではありません。
営業の数字って、いろんな要素の掛け算で決まります。トークの中身、扱う商材、目の前の顧客層、行動量、その日のコンディション。どれかひとつ詰まっているだけでも、結果はあっさり止まります。
裏を返せば、止まっている要素さえ見つかれば、そこを動かすだけで流れが変わることもある。営業成績が上がらない原因は、案外その一点に絞れたりするんです。
なのに「結果が出ない=自分がダメ」と丸ごと結論づけると、打つ手が消えます。人格はすぐには変えられないですからね。
そもそも数字以前に、営業への向き不向きそのものが気になって仕方ない。そういう方は、別の記事で掘り下げています。
営業に向いてないと感じるのは甘え?本当の向き不向きを見極める方法
まずは「自分がダメだから」という大きすぎる主語を、いったん横に置いてみてください。話はそこからです。
伸びない原因を4つに切り分ける
では、どこを見ればいいのか。営業の数字が上がらない時に何が起きているのか、自分はざっくり4つの箱に分けて考えています。
1. やり方・スキル
トークの組み立て、提案の順番、ヒアリングの精度。手元の進め方そのものに詰まりがあるパターンです。
トークが怪しいなら、引っかかる一文を自分の言葉に直してみる。順番に違和感があるなら、提案の構成を組み替えてみる。ヒアリングが浅いなら、自分用のヒアリングシートを作ってみるのも手です。
全体を見直す必要がある人もいれば、一か所直しただけで歯車が噛み合う人もいます。まずは気になる部分を洗い出すところからで十分です。
2. 環境(商材・顧客層・市場)
扱う商材、任される顧客層、市場の状況、そして社内の状態。自分の外側の条件が、数字を押し下げていることもあります。同じ努力でも、立つ土俵ひとつで結果は変わるんです。
社内なら、比べる相手を変えてみる。同じ商材・同じ顧客層の人と並べて、それでも差があるのか。社外なら、同業他社の様子を調べてみる。自社だけ苦戦しているのか、市場全体が重いのか。
この比較だけで、自分の問題と環境の問題が、少し分かれて見えてきます。
ひとつだけ、繊細に扱いたいのが「人間関係」です。強いプレッシャーやハラスメントが日常になっている職場は、自分の努力でどうにかしづらい領域です。そういう時は、その場から離れることも、自分を守る立派な選択肢として持っておいてください。無理に踏ん張るのだけが正解じゃないので。
3. 行動量
シンプルに、動いている数が足りていないケースです。これは精神論ではなく、ただの分母の話。打席に立つ回数が少なければ、ヒットの数も増えようがありません。
ここが怪しいと感じたら、まず一日の打席数を数えてみる。質を上げる前に、分母を見えるようにする。「動いているつもりで、思ったより動けていなかった」と気づくこと、けっこうあります。
これは1つ目の「やり方」と裏表です。やり方が質なら、こっちは量。能力は「質×量」で決まる以上、ここは避けて通れません。……正論ほど聞きたくないやつですよね。自分も言われたら耳を塞ぎます。
4. メンタル・自信
失敗が続いて、声や表情がこわばる。自信のなさが相手に伝わって、さらに数字が出にくくなる。営業スランプから抜け出せないと感じる時は、この負のループに入っていることが多いです。
ここが怪しいなら、いったん数字から目を離す日をつくる。自信って、少し休むとちょっとだけ戻るんです。沈んだまま打席に立ち続けるより、一度フォームを整えるほうが早い場面もあります。
さっきの「環境」とも重なりますが、ハラスメントで気持ちがすり減っているなら、まず離れていい。そこで踏ん張って、自分まですり減らさないでくださいね。
この4つ、実際にはきれいに分かれません。やり方が悪くて数字が出ない、その結果メンタルが沈む、というふうに連鎖もします。それでも「どれが起点か」に当たりをつける意味はあります。起点さえ動けば、つられて他の箱もゆるむことがあるからです。
大事なのは、4つをごちゃ混ぜにしないこと。全部まとめて「とにかく頑張る」にすると、どこに力を入れるか分からないまま消耗します。ゴールの見えないマラソンみたいなもので、走るほど苦しくなるだけなんですよね。
営業で結果が出ないと、焦りで一気に全部を変えたくなります。気持ちはよく分かります。でも原因が曖昧なまま全部動かすと、何が効いたのか分からなくなる。診断が先、対処は後。ひとつずつのほうが、遠回りに見えて近道だったりします。
自分はどれ?――起点に「当たりをつける」4つの問い
ここまで4つの箱を見てきました。じゃあ、自分はどれなんだ、と。たぶん今、そこが一番知りたいところですよね。
先に言っておくと、これは「あなたは完全に箱③です」と確定させるためのチェックではありません。さっきも書いた通り、4つはきれいに分かれないし、連鎖もします。だからここでやりたいのは、診断の確定じゃなくて、「まずどこから疑うか」の当たりをつけること。全部にうなずく日もあると思います。それでも、一番強くうなずいた箱から手をつけてみてください。
□ お客さんと話している時、「今、台本を読んでるな」という空気が出ている気がする → やり方
提案の順番にいつも迷う、ヒアリングが浅いまま話が進んでしまう、というのもこの箱です。打席にはちゃんと立てているのに、なぜか決まらない。その感覚があるなら、まず疑うのはここ。
※ただし「打席にそもそも立てていない」なら、それは下の行動量の話かもしれません。
□ 自分だけでなく、同じ商材・顧客層のチーム全体(や同業他社)も苦しんでいる → 環境
ポイントは「自分だけが」かどうか。同じ土俵の人も同じように沈んでいるなら、原因はあなたの手元じゃなく、立っている土俵の側にある可能性が高いです。
※逆に、同じ商材・同じ顧客で結果を出している人が身近にいるなら、環境のせいにする前に、やり方か行動量を先に見たほうがいいです。
□ 質うんぬんの前に、そもそも一日の打席数が同僚より少ない自覚がある → 行動量
これは比べるのが一番簡単な箱です。架電数、訪問数、提案数。数えればすぐ出ます。「動いているつもりだった」と気づくこと、けっこうあります。
※ただし、動こうとすると体がこわばって動けない、という場合は、量の問題に見えて中身はメンタルだったりします。
□ 数字以前に、架電や朝礼の前から声や表情がこわばっている → メンタル・自信
失敗が続いて、自信のなさが相手に伝わって、さらに出にくくなる。あの負のループです。やり方も行動量も悪くないはずなのに歯車が噛み合わない時は、ここを疑ってみてください。
※ハラスメントや強いプレッシャーが背景にあるなら、これは「自分を直す」話ではなく、環境から離れる話に変わります。無理に自分を責めないでください。
当たりはつきましたか。ひとつに絞り切れなくても大丈夫です。「これが一番怪しい」がぼんやり見えれば、それで十分。ここから先は、その箱を実際にどう動かすかの話になります。参考までに、自分の場合は――という話を、次でさせてください。
自分は”やり方”が原因だった
ここで、自分の話を少しだけ。
営業を始めて数ヶ月、自分の達成率は29%でした。同期の中で、いちばん下。毎朝「向いてないのかもしれない」と思いながら出社していました。
当時の自分は、その原因を「能力やセンスそのもの」だと思い込んでいたんです。生まれ持ったものが足りないんだ、と。落ち込むだけ落ち込んで、打つ手が見つからない状態でした。
でも、本当に詰まっていたのは「やり方」のほうでした。会社支給のトークスクリプトが、自分にはまるで馴染んでいなかった。借り物の言葉で話している間、お客さんの表情がどんどん退屈になっていくのが分かったんです。
そこを自分の言葉に組み直したら、数字は動き始めました。原因は自分の性格でも才能でもなく、手元の道具の側にあった。(もっと早く気づけよ、という話なんですが。)
このとき何をどう変えたのかは、別の記事に詳しく書いています。
営業成績を上げる方法とは|達成率29%から売上全国1位になった経験談
伝えたいのは、数字が伸びた結果のほうじゃありません。その手前の話です。もし「原因は自分の才能だ」と思い込んだままだったら、たぶん今も同じ場所で立ち止まっていたと思います。
場所を取り違えると、打ち手も丸ごとズレる。逆に、場所さえ合えば、案外あっさり動き出すこともある。自分にとっての29%は、「原因がやり方の側にあった一例」でした。
まとめ|営業の数字が伸びない原因は、切り分けられる
営業の数字が伸びない時、いちばんやらないほうがいいのは、原因を「自分の人格」に丸ごと押し込めることだと思っています。
数字が出ないのは、やり方・環境・行動量・メンタルのどこかが詰まっているから。場所が分かれば、打つ手は変わる。そして場所は、ちゃんと切り分けられます。ここだけでも持ち帰ってもらえたら十分です。
自分の場合は、それが「やり方」でした。あなたの場合は、別の箱かもしれません。まずはどこが怪しいか、当たりをつけるところから始めてみてください。
切り分けてみて「どうやら“やり方”っぽいぞ」となった人は、こちらが次の一歩の参考になるはずです。
営業成績を上げる方法とは|達成率29%から売上全国1位になった経験談
そして、原因を潰して数字が戻ってきたら、その先には「積んだ経験をどう語るか」という話も待っています。自分が転職の面接でつまずいた時の話なので、頭の片隅にでも。
「全国1位」を語っても面接で刺さらなかった|評価されたのは“再現性”だった
数字が出ない時期は、確かにしんどい。それは間違いないです。でも、それは「あなたがダメ」だという証明ではありません。詰まっている場所を、ひとつずつ見ていけばいいだけです。
そう考えると、ほんの少し、肩の力が抜けてきませんか。少し整理してみるのも、悪くないかもしれません。


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