「逃げの転職」かもと悩むあなたへ。逃げと前向きを見分ける判断軸

転職

どうも、シンです。

転職活動をしようと思った時、どう動けばいいか、どう履歴書を書こうか、どう面接対策をすればいいか、みたいなことを結構色々調べてると思うんです。

その中でよく言われるのが「前向きな転職理由にしましょう」というもの。
これを見た時、一回は考えると思うんですよ。

「もしかして…これって逃げの転職なんじゃ…?」

そう思いながら、転職活動を続けるか悩んで動きが止まってしまう。
そんな経験ありませんか。自分はあります。

営業のノルマも人間関係も、きつい。
辞めたい気持ちはある。
でも「逃げ」だと感じた瞬間、足が止まる。

この記事では、自分で見分けるための判断軸を一緒に整理していきます。
隣で考えるくらいの距離感で話せたらと思います。

自分のことは、下記の記事に書いています。よかったらこちらもどうぞ。

営業キャリアに正解はなかった|元売上全国1位営業マンの自己紹介

そもそも「辞めたいと思うこと自体が甘えなのでは…?」と感じている人は、こちらを先にどうぞ。

営業を辞めたいのは甘え?仕事がつらくて限界な人へ
「営業を辞めたいのは甘えだ」と自分を責めていませんか?元BtoC営業で全国1位の実績を持ち、転職活動で50社以上と面接した筆者が、営業が辛い・辞めたいと感じる理由や「甘え」と思い込んでしまう心理、辞める前に整理しておきたいことを本音で語ります。

「逃げの転職」かどうかは、今の職場を辞めたい理由だけでは決まらない

まず、最初に思っていることを一つ。
「逃げの転職」という言葉自体が、自分はちょっと乱暴だと思っています。

転職理由を「逃げ」か「前向き」かの二択で仕分けようとするから、苦しくなるんですよね。
実際の気持ちって、ゼロかイチかみたいにキレイには分かれないもんです。

「上昇意欲を持つのがしんどい」も「もっと成長したい」も、たいていは同じ人の中に同居しています。
どっちかだけ、という人のほうが珍しい。
これは、言語化はしてなくても大体の人が分かってることだと思います。

でも転職の話になると、みんながみんな自分のことを「逃げ」と言って裁きたがるんですよ。
転職活動中って「先」が見えない状態で動くものなので、結果がプラスに働くかどうか分からない。
そりゃ不安になるし、自罰的になります。
自分も転職活動のときはそうでした。

あと、ネットでよく見る「逃げの転職は後悔する」という話。
あれも半分は本当で、半分は言いすぎだと思っています。

後悔が来るのは「逃げたから」ではありません。
辞めたあとに、何も変わらなかったときです。
同じ理由で辞めても、次につながった人は「いい転職だった」と言うし、つながらなかった人は「逃げて失敗した」と言う。
違いは辞めた瞬間ではなく、その「先」にあるんですよ。

つまり、逃げか前向きかは、辞める理由のラベルだけでは決まらないんです。
決まるのは、その理由を次にどう活かすか。
もっと先の話なんですよね。

だから今は、「自分のは逃げかもしれない」と焦って結論を出さなくて大丈夫です。
まずは、自分の理由を裁くのをやめてみましょう。

逃げと前向きを見分ける判断軸は「次に何を得たいか」があるか

じゃあ、どこで見分けるのか。

自分が使っている軸は、かなりシンプルです。
「今の職場の◯◯が嫌」で止まっているか、それとも「次に何を得たいか」まで言えるか。

回避だけなのか、選択も入っているのか。
ここで切り分けます。

たとえば「今の職場がつらいから離れたい」。
これは回避です。
悪いことではありません。
むしろ、ごく自然な感情ですよね。

転職活動する人は今の職場に何かしらの不満があるから動くんです。
これを整理できていることが第一段階と言っていいんじゃないでしょうか。

ただ、回避だけで動くと次の場所でも同じ壁にぶつかりやすい。

離れたい一心で選ぶと、なぜか似たような環境を引き当ててしまう。
「上司から離れたい」だけで選ぶと、次もまた上司との相性で悩む。
商材が嫌で逃げたのに、転職先でも似た商材だった。

これ、けっこうあるあるだと思います。
回避だけを頼りに動くと、こういうすれ違いが起きやすいんです。

考えてみると当然なんですよね。
「次の職場ではこうしたい」がない状態で戦おうとすると、無意識のうちに自分の経験値が高いところで勝負をすることになる。
すると、商材や環境について似たところで評価されるので、採用してくれる会社は同じような職場になる。
このサイクル、書いてて絶望感がすごい。

そこに「次はこういう働き方がしたい」「この経験を積みたい」が一つでも加わると、景色が変わります。
同じ転職でも、回避から選択へ重心が移っていく。

勘違いしてほしくないのは、回避と選択は対立しない、ということです。
「今から離れたい」と「次にこれを得たい」は、同時に持っていていい。
むしろ、つらさから離れたい気持ちが選択のいいスタート地点になります。
痛みって、自分が本当は何を大事にしたいのかをけっこう正直に教えてくれるんですよね。

「逃げの転職」に見えていたものが、整理してみたら「選び直し」だった。
そう気づくことは、本当によくあります。

見分け方をまとめると、こうです。
離れたい理由しか出てこないなら、もう少し「次に得たいもの」を足してみる。
それだけで、逃げは静かに前向きへ動き出します。

自分の気持ちを整理できた時点で、「逃げの転職」というラベルはほとんど意味をなくすんですよ。

「逃げ」を「前向き」に変える、最初の整理の一歩

とはいえ、「次に得たいものなんて、まだない」。
そう思う人も、いると思います。

わかります。
自分も、最初から整理されていたものを持っていたわけじゃありません。
動きながら、整理していったクチです。

だから、すぐ辞める前にできる、小さな整理を一つだけ紹介します。
紙でも、スマホのメモでもいい。

二つだけ書き出してみてください。
一つ目は、「何から離れたいか」。
今のつらさを、できるだけ具体的に。
ノルマなのか、人間関係なのか、働く時間なのか、商材への興味なのか。

二つ目は、「次に何を得たいか」。
一行でかまいません。
思いつかなければ、「わからない」と書いてもいい。

書いてみると、自分の転職が回避だけなのか、選択も混じっているのかが、うっすら見えてきます。
頭の中だけだと、ぐるぐる回って見えないんですよね。

一つ目しか埋まらなくても、落ち込まなくて大丈夫です。
それは「まだ次が見えていない」だけで、「逃げだから書けない」わけじゃない。

二つ目は、後から埋まることも全然あります。
転職エージェントに話を聞いてもらううちに出てくることもあるし、書き出した一つ目を眺めているうちに、ふっと浮かんでくることもある。
逆に、得たいものが複数出てきた場合は、自分の中で何を最優先にしたいか考えておくと良いかもしれません。

そしてこの二つがつながると、そのまま面接で話せる転職理由の骨格になります。
たとえば「ノルマがつらい」が一つ目なら、「数字の追い方を自分で工夫できる環境で働きたい」が二つ目。
都合のいい言い換えではなく、ただ二つ目を足しただけです。
それだけで、同じ理由が前向きに聞こえるようになる。

そもそも、理由を書き出すこと自体が、つらさと自分のあいだに少しだけ距離を作ってくれます。
離れたいものを、一度ちゃんと外に出してあげる感覚です。

最初から完璧な計画なんて、要りません。
「こっちの方向かな」が一つ見つかれば、それはもう、じゅうぶん前向きな一歩です。

自分の転職を振り返って

ここで少し、自分語りをします。
自分が転職活動で50社以上と面接したときの話です。

語り方ひとつで、逃げにも前向きにも見える

最初の頃は、まあひどいもんでした。
1社目の面接、営業で売上全国1位を取った実績を引っさげて、自信満々で乗り込んだんです。この看板があればなんとかなるだろう、と。

結果は、ボッコボコ。
「その1位、何をどうやって取った数字なんですか」。
そう詰められて、まともに答えられませんでした。
今思い返せばただただ準備不足なんですが…同じ実績でも、語り方ひとつで評価がまるで変わる、ということを痛感しました。

「自分こんな実績あるんですよ!すごいでしょう!?」と差し出すだけでは、不思議なくらい刺さらない。
同じ事実なのに、伝え方を変えたら、面接官の食いつきが違ったんです。
この「実績をどう語るか」という方法論そのものは、別の記事で詳しく書いています。

「売上全国1位」を語っても面接で刺さらなかった|評価されたのは”再現性”だった
転職の面接で「売上全国1位」をアピールしても刺さらなかった理由。面接官が本当に見ているのは「再現性」です。営業の転職活動を50社以上経験した元売上全国1位の営業マンが、面接で響く実績の伝え方とプロセスの作り方を整理しました。

ここで言いたいのは、もう少し手前のことです。
転職理由も、これとまったく同じだったんですよ。

「今がつらいので辞めたいんです」と言えば、それは逃げに聞こえる。
「この経験を、次はこう活かしたいんです」と言えば、同じ状況でも前向きに聞こえる。

事実は同じなんですよ。
それでも、言葉ひとつで逃げにも前向きにも見える。
50社も面接していると、これは嫌でもわかってきます。

そして大事なのは、これは面接官をだますテクニックじゃない、ということ。
話そうとすると、自分の中で理由が勝手に整理されていくんです。
整理されるから、自分自身でも「あ、これは逃げじゃなかったな」と腹落ちする。

BtoCからBtoBへ。逃げではなく「選び直し」だった

自分の場合、BtoCからBtoBへの転職が、まさにそうでした。

BtoC営業は、楽しかったんですよ。
お客さんと直接やり取りする面白さもあった。
でも個人のお客さんが相手なので、土日は仕事で、休みは平日。
妻とは休みが合わず、なかなか一緒に遊びに行くこともできない。
休みの日も独りで過ごすことが多かったんです。

「土日働くのがしんどい」だけなら、これも逃げに見えたかもしれません。
でも自分の中には、はっきり「家族との時間が合う働き方がしたい」があった。
だからあの転職は、逃げじゃなくて、選び直しだった。今でもそう思っています。

とはいえ、当時はかなり悩みましたけどね。
動いてみて、しばらく経って、ようやくそう言えるようになった感じです。

転職活動をしているうちに、もうひとつ気づいたことがあります。
転職理由を整理する作業は、面接での受け答え云々を抜きに、自分のためになりました。

「自分は何が嫌で、本当はどうしたいのか」。
それを言葉にできていないと、面接官に伝わる前に、まず自分が一番モヤモヤするんですよ。

逆に、理由がはっきりしてくると、辞めることへの後ろめたさが、少しずつ薄れていきました。
逃げているのか、前を向いているのか。
自分の中で答えが出ていると、それだけで思っていた以上に楽になります。

まとめ

最後に、整理しておきましょう。

「逃げの転職」かどうかは、辞める理由のラベルでは決まりません。
決めるのは、その理由を次にどう活かすか、のほうです。

「今から離れたい」は、ダメな気持ちなんかじゃない。
そこに「次にこれを得たい」を一つ足せれば、逃げは静かに、前向きへ変わっていきます。

自分を責めて動けないなら、まずは理由を二つ書き出すところから始めてみてください。
答えを今すぐ出し切らなくて、大丈夫です。

逃げか前向きかは、最初から決まっているものじゃなく、これから自分で作っていけるもの。そう思えると、少しだけ肩の力が抜けるかもしれません。

もし「そもそも自分は営業に向いてないのかも」と感じているなら、それはまた、少し別の整理が必要かもしれません。
そのあたりは、別の記事でゆっくり話せたらと思います。

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