どうも、シンです。
自分は営業マンとして15年やってきてるんですが、昔からずっと思ってることがあるんですよ。
自分、正直言って営業向いてないです。
すぐ外でサボりたがるし。
契約書とかの書類事務もミス頻発するし。
社内の申請関係とか月に一回は総務から差戻しされるし。
…書いてて逆に営業以外何ができるのか分からなくなってきたな。
やっぱこの話やめましょう。
とはいえ、「自分は本当は営業に向いてないのかも」と立ち止まる瞬間は、営業なら誰にでもあると思うんですよ。
辞めるべきか、続け方を変えれば済むのか。
その手前で止まっている人は多いと思います。
ただ、自分が営業に向いてないと決めつける前に、確かめてほしいことがひとつ。
その「向いてない」が資質の問題なのか、今の環境が合っていないだけなのか、です。
先に言っておくと、これは「辞めるな」という話ではありません。
切り分けた結果の「辞める」なら、それは立派な決断です。
ただ、どうせ決めるなら、自分を全否定する形じゃなく、納得できる形で決めたい。
この記事のチェックリストは、そのための道具です。
結論を出すのは、それからでも遅くありません。
筆者がどんな営業人生を歩んできたかは、こちらに書いています。
良かったら読んでみてください。
営業キャリアに正解はなかった|元売上全国1位営業マンの自己紹介
なお、「切り分ける余裕もないくらい辞めたい」が本音なら、先にこちらの記事のほうが近いかも。
「営業に向いてない」と「環境が合わない」は、同じ顔で現れる
「営業に向いてない」と「環境が合わない」。
言葉にすれば別物なのは、誰でも分かります。
厄介なのは、渦中にいる時、この2つがまったく同じ顔で現れることです。
数字が出ない。
商談の前が憂鬱。
月曜の朝が重い。
資質が合っていなくても、商材が合っていないだけでも、ただ疲れが溜まっているだけでも、表に出てくるサインはぜんぶ同じなんです。
症状が同じだから、原因を取り違える。
しかも数字が出ていない時期は、自己評価がいちばんアテになりません。
うまくいかない理由を、全部「自分の資質」の箱に放り込みたくなる。
もしくは全部「環境が悪い」として分析を放棄してしまう。
どっちに転んでもメンタルがどんどん転げ落ちていきます。
「冷静に切り分けよう」と心がけるだけでは、たぶん無理なんです。
自分のことをちゃんと評価するってめちゃくちゃ難しいんで。
だから気持ちと切り離して判定できる、外付けのモノサシがいる。
この記事のチェックリストは、そのために作りました。
それと、ひとつだけ。
「向いてないかも」と感じること自体は、甘えでも逃げでもありません。
営業なら、ほとんどの人が一度は通る感覚です。
その感情の話は別の記事で丁寧に書いているので、自分を責める気持ちが強い人は、先にこちらを読むと肩の力が抜けるかもしれません。
営業に向いてないと感じるのは甘え?本当の向き不向きを見極める方法
この記事は、そこから一歩進みます。
「で、実際どうやって切り分けるのか」の話です。
営業の向き不向きを見分ける、3つの切り分けチェックリスト
「向いてない」の中身は、資質・環境・一時的なコンディションの3つに分かれます。
順番にチェックリストを置いていきます。
丸が多くついたところが、正体に近いはずです。
最初に断っておくと、まずきれいに1つには分かれません。
たいてい混ざっています。
イチかゼロみたいな極端な結果を求めると、そのうちメンタルが死にます。
① 資質のミスマッチを疑うチェック
- 営業かどうか以前に、人と話すこと自体で毎回ぐったりする
- 商材や会社が変わっても、同じしんどさがずっとついて回っている
- 競うこと、数字を追うこと自体が、本気で性に合わないと感じる
- 休日にしっかり休んでも、仕事の内容そのものへの拒否感が消えない
ここに多く丸がつくなら、営業という仕事の根っこが合っていない可能性はあります。
ただ、2つ目の項目は、環境を変えた経験がないと判定できません。
今が1社目なら、比較する材料がそもそも手元に無いわけです。
その段階で「資質だ」と断定するのは、少し早すぎます。
② 環境のミスマッチを疑うチェック
これは、商材・顧客層・上司・評価制度の4点で見ていきます。
- 商材:自分が売っているものに、正直あまり納得できていない
- 顧客層:相手の層(個人か法人か、業界、価格帯)と、どうにも波長が合わない
- 上司:特定の上司の下に来てから、急に数字も気持ちも落ちた
- 評価制度:何を頑張っても評価につながる気がしない。結果の数字だけで詰められる。過剰に周りと比較される
丸がつくなら、それは「営業に向いてない」ではなく「今の環境が合っていない」サインかもしれません。
この4つは、異動や転職で変えられるものです。
営業そのものを疑う前に、まず場所を疑う余地があります。
③ 一時的な思い込み・コンディションを疑うチェック
- ここ最近、睡眠不足や疲れが、ずっと抜けていない
- たまたま連敗が続いていて、その記憶だけで全部を判断している
- 一人の上司や同期との比較を、自分の適性そのものだと拡大解釈している
- 半年前は、今ほど「向いてない」とは思っていなかった
- 配属からまだ日が浅く、そもそも「向き不向き」を数字で判断できるだけの経験量がない
当てはまるなら、いま下している判断は、少し割り引いて見たほうがいい。
沈んでいる時期は、何でも悪いほうに見えます。
後で触れますが、新人時代の自分の「向いてない」も、半分はこれでした。
数字が戻ったら、あれだけ重かった感覚があっさり軽くなったんです。
丸が複数についた時は、この順番で疑う
3つやってみて、どこに丸が多くついたでしょうか。
複数の欄にまたがった人が多いはずです。
その場合は、「取り返しがつきにくい結論ほど後回し」が基本です。
まずコンディションを疑う。
休めば検証できます。
次に環境を疑う。
異動や転職で検証できます。
「資質が合わない」と結論づけるのは、その2つを消し込んだ最後でいい。
「営業に向いてない」は、一度信じ込むと取り消しにくい結論だからです。
検証しやすい順に確かめること自体が、自分を守る判断軸になります。
念のため補足すると、これは「耐える順番」ではなく「疑う順番」です。
心や体が限界に近いなら、順番なんて無視して離れていい。
切り分けは、離れた後から落ち着いてやることもできます。
切り分けた先で見えてくる、次の一歩
切り分けると、次の一歩が少しだけ見えてきます。
どれが正解という話ではありません。
丸が多かった場所ごとに、進む方向が違うだけです。
環境に丸が多かった人
4点のどれかが合っていないだけなら、営業そのものを辞めるのが正解とは限りません。
部署異動で変わることもあるし、難しければ環境ごと変える転職も選択肢になります。
自分も、営業を辞めるのではなく「営業する場所」を変えた側の人間です。
転職活動では50社以上と面接しましたが、環境は変えられるという実感が残りました。
この話は、この後の体験談で少し詳しくします。
資質に丸が多かった人
人と話すこと自体が消耗する、競争が体に合わない。
そう感じるなら、環境を変えるより、職種そのものを見直すほうが合っているかもしれません。
ここまで切り分けた上で営業から離れるのは、逃げではなく選択です。
営業で身につけた力は、別の職種でも案外効きます。
コンディションに丸が多かった人
ここに当てはまった人は、いますぐ大きな決断をしないほうがいいと思います。
睡眠と休みをしっかり取って、連敗の記憶が薄れた頃に、チェックリストをもう一度。
それで十分です。
気分が戻ると、同じ仕事がまるで違って見えることがあります。
切り分けただけでも、もう十分に一歩進んでいます。
自分も「営業に向いてない」と思っていた
最後に、少しだけ昔話をしましょう。
最初の方に書きましたが、自分もさんざん「向いてない」と思ってきた側の人間です。
何なら、今もそう思っています。
新人時代に向いてないと思った話
新人時代、配属3か月時点の目標達成率は29%みたいな絶望的な数字だったんです。
で、横には初月から達成し続ける天才肌の同期。しかもイケメン。
「これは才能の差だ。自分には向いてない」と信じ込んでいました。
そこからどう数字を立て直したかは、話すと長くなるので別の記事で。
営業成績を上げる方法とは|達成率29%から売上全国1位になった経験談
言いたいのは立て直し方ではなく、あの「向いてない」の正体が、後から見るとまるで別物だった、という話です。
さっきのチェックリストで言うなら、思い込みの「同期との比較」と「経験量の不足」ですね。
気づいちゃえばなんてことない話なんですが、当時は本気で悩みました。
BtoCからBtoBへ転職した時
しばらくBtoC営業をやり、その後、法人向けのBtoB営業へ転職しました。
理由のひとつは、家族と休みが合う働き方を選び直したかったから。
環境には、商材や上司だけでなく、生活との噛み合わせも含まれます。
そして移った先で、同じ「営業」のはずなのに、向き不向きの感覚はまるごと入れ替わりました。
移った直後は案件の進む遅さに戸惑い、「やっぱり向いてない」が再発したほどです。
ただ、もし当時の自分がさっきのチェックリストをやっていたら、丸がつくのは資質の欄ではなかったはずなんです。
- 商材:個人向けから法人向けへ → 売り方も納得感もまるで別物
- 顧客層:個人のお客さんから企業の担当者へ → 求められる距離感が正反対
- 資質の欄:人と話すこと自体は、どちらの営業でも苦にならなかった → 丸がつかない
丸は、環境の欄に集中していました。「営業に向いてない」のではなく、「合う環境とそうでない環境がある」だけだったんです。
ちなみに、戸惑っていたBtoBのリズムも、慣れた今は悪くないと思っています。
両者の違いは、こちらの記事に詳しく書きました。
BtoCとBtoB営業の違い|両方経験してわかった向き不向きの話
まとめ
「営業に向いてない」と感じる時、その中身はたいてい混ざっています。
資質の問題か、今の環境(商材・顧客・上司・評価制度)とのミスマッチか、それとも一時的な思い込みか。
この3つを切り分けるだけで、「辞めるしかない」と思い込んでいた景色に、異動・転職・一度休む、といった別の道が見えてきます。
迷ったら、コンディション→環境→資質の順で疑う。
決めつけるのは、検証しやすいものを消し込んでからで十分です。
切り分けた結果が「やっぱり辞める」でも、もちろん構いません。
根拠を持って選んだ道なら、それはもう逃げではないので。
自分の場合、「向いてない」と思っていたものの多くは、後から見れば「環境が合っていなかっただけ」でした。
もし今、向き不向きより「もう辞めたい」のほうがしっくりくるなら、その気持ちは別の記事で整理しています。
まずはチェックリストに丸をつけるところから。
それくらいの軽さで始めてみるのも、悪くないかもしれません。


コメント