営業を辞めたいのは甘え?つらくて限界な人へ売上全国1位が語る

キャリア

毎朝、会社に向かう足が重い。
数字を見るたびに胃がキリキリする。
気づいたら「営業 辞めたい」で検索してる。

それと同時に、なんとなくSNSを開くとこんな風にも考えてしまう。

「他の人はもっと頑張ってる」
「自分のはただの甘えじゃないの?」

この板挟みになっている人、いるんじゃないでしょうか。

この記事では、

  • 営業を辞めたいと思うのは甘えなのか
  • 甘えだと思ってしまう理由
  • 辞める前に整理しておきたいこと

について、売上全国1位を経験した現役営業マンが実体験ベースで整理します。

正論で殴るつもりはありません。
「頑張れ」とも言いません。
ただ、少しだけ視界が広がるような話ができればと思っています。

「営業を辞めたい」は甘えじゃない

最初にはっきり言っておきましょう。
「営業を辞めたい」と感じること自体は全く甘えではありません。

だって「営業は断られるのがスタート地点」とか「クレームを引くようになってこそ一人前」とか言われる世界ですよ。
しんどいに決まってるじゃないですか。辞めたいと思うのが普通です。

自分が新人営業マンだった頃、目標達成率29%という絶望的な数字を叩き出した事があります。
周りの人は「お前が頑張ってるのは分かってるよ」と気を遣ってくれるけど、メンタル的には針のむしろ。
毎朝スーツに着替えるのが非常に辛かったし、最寄り駅までの足取りも重たかった記憶があります。
何度「もうこの仕事辞めたい…」と思ったか分かりません。

話を戻しましょう。

先ほど、辞めたいと感じること自体は普通だと言いました。
ただ、大事なのは「なぜ辞めたいのか」を自分で把握できているかどうかなんです。
そこがフワっとしたまま我慢を続けると、心も体も壊れてしまう。

逆に、理由がわかれば「辞める以外の選択肢」が見えてくることもあります。

営業が辛い・辞めたいと感じるよくある理由

「営業が辛い」「営業を辞めたい」と感じる理由は人によって違います。

ただ自分自身や周りの営業仲間を見てきた中で「あ、これはみんな共通で辛いんだな」と感じたものがいくつかあります。

ノルマ・数字のプレッシャーがきつい

営業が辛い理由として、まず真っ先に出てくるのがこれですよね。

月末が近づくとチームの空気が変わるし、もし未達だったら数字を見るたびに「自分はダメだ」と思い知らされる。

構造的にしんどい仕組みなんですよ。営業って。

仮にどれだけ頑張って達成しても、褒められるのは一瞬だけ。
そのあと上司には「来月の数字、準備しとけよ」と言われて終わりです。
そして翌月にはまた次の目標が降ってきて、ゼロからスタート。

完全に賽の河原です。

断られ続けることへの消耗

最初の方で書きましたが、「営業は断られるのが仕事」とよく言われます。

それはそうなんですが、頭でわかっていても心は削れるもんです。
10件電話して10件断られた日に「よし、明日も頑張ろう」なんて素直に思える人のほうが珍しい。

それが1日に何回も続くと、電話をかけること自体が怖くなってきますよね。

社内の人間関係・上司との相性

これは営業マンに限った話じゃないかもしれません。
環境によってはお客さんとのやり取りより、社内の方がストレスだったりします。

理不尽に詰めてくる上司、成果を横取りする先輩、助けてくれない同僚。
そして極めつけには「お前の努力が足りない」の言葉。
こう言われ続けると、だんだん自分でもそう信じ込んでしまう。

環境の問題なのか、自分の問題なのか。判断がつかなくなるんですよね。

「向いてないんじゃないか」という漠然とした不安

明確な理由はないけれど、なんとなく「自分には営業が向いてないんじゃないか」と感じているパターン。
このタイプの人が結構多いんですが、これが一番厄介かもしれません。

同期がどんどん成果を出していく横で、自分だけ取り残されている気がする。
「自分は営業に向いてない」と思うけど、何が向いているのかもわからない。

この宙ぶらりんの状態が、一番しんどかったりします。

ちなみに、「営業に向いてない」と感じることと「営業を辞めたい」は、似ているようで少し違う話です。
向いてないと感じていても続けられる人もいるし、向いていても辞めたくなる人もいる。
自分がどっちのパターンなのかを知っておくと、次のアクションが変わってきます。

「辞めたい=甘え」と感じてしまう心理

そもそも、なぜ辞めたいと思っただけで「甘えだ」と自分を責めてしまうのか。

これにはいくつかのパターンがあります。

「みんな辛いのに」という比較

「みんなも同じように辛い環境で頑張っている。自分だけ逃げるのか」

冒頭でも書いたこの思考、心当たりがある人は多いんじゃないでしょうか。

同じ環境でも感じ方は人それぞれです。
同僚が平気そうに見えても、実は同じようにギリギリで生きているのかもしれないし、逆に同僚にとっては本当に合っている仕事なのかもしれない。

そもそも「みんな辛い」が仮に事実だったとしても、「だからみんな我慢しろ」にはならないはずですよね。
みんなが辛いなら、それは個人の甘えじゃなくて、環境や仕組みの問題かもしれない。

他人の辛さと自分の辛さを比べても、自分が楽になることはありません。

「まだ頑張れるはず」という自己否定

辞めたいと思うこと自体を「自分の弱さ」だと解釈してしまうパターンです。

「もっとできるはずなのに」
「まだ自分が成長できていないからそう思っちゃうんだ」

真面目な性格の人なんかは特に、こう考えがち。
真面目だからこそ「辞めたいと思う自分」を許せない。

実際は「環境が合ってないだけ」のパターンが少なくないですが、その渦中にいる人自身はなかなか気付けないものなんですよね。

周囲の「もったいない」「もう少し頑張れ」

「せっかくここまでやったのにもったいない」 「3年は続けないと」
親や上司に辞めたいって相談した時、こんな事を言われた経験はありませんか。

大体の場合、悪気はないんです。
むしろ、心配してくれているからこそ出てくる言葉だったりする。
でも、当事者からするとその言葉がさらに自分を縛るんですよね。
「やっぱり辞めたいなんて甘えなのか」と、振り出しに戻ってしまう。

しかもこの手の言葉って、反論しづらいんですよ。
「3年は続けろ」も「もったいない」も、経験論としては一理あるように聞こえる。
だから「自分が間違っているのかも」と思ってしまう。

でも、よく考えてみてほしいんです。

その言葉を言っている人は、あなたの毎日の辛さを全部知っているわけじゃない。
数字に追われる朝のしんどさも、断られ続けた日の消耗感も、知らないまま「もったいない」と言っている可能性がある。
状況を全部わかった上で言われているなら聞く価値はありますが、そうじゃないなら、その言葉に自分の判断を預ける必要はないんです。

結局、「甘えかどうか」を誰かに判定してもらおうとすること自体が、あまり前に進まないんですよね。
他人の基準で自分の感情をジャッジしても、答えは出ません。
それよりも「じゃあ自分はどうしたいのか」に目を向けたほうが、よっぽど建設的です。 

辞める前に考えておきたいこと

ここまで読んで、「じゃあ辞めていいんだ」と思った人もいるかもしれません。

辞めること自体は否定しません。
ただ、辞める前に整理しておいたほうがいいことがいくつかあります。

勢いで辞めて後悔した人を、自分は何人も見てきました。

逆に、少しだけ立ち止まって考える時間を作ることで、納得のいく選択ができた人も見てきました。

その差は「自分の状況・気持ちを整理できているかどうか」でした。

「何が嫌なのか」を分解する

「営業が嫌」だけの理由で動いてしまうと、次の仕事を選ぶときにも同じことを繰り返す可能性があります。

ノルマが嫌なのか。
飛び込みが嫌なのか。
上司が嫌なのか。
商材に興味が持てないのか。
お客さんと話すこと自体がしんどいのか。
それとも、営業職にともなうワークライフバランスが気に入らないのか。

理由って人によって違うと思うんですよ。

「営業という仕事そのもの」が合わないのか、「今の会社の営業スタイル」が合わないのか。
最低限、ここの切り分けはやっておいて損はありません。
この切り分け次第で取るべき行動がまるで変わってきます。

自分の場合、BtoC(個人向け)営業からBtoB(法人向け)営業に転職した経験があります。
もともとBtoC営業自体はとても楽しんでいましたが、個人が相手になる都合で土日は出勤、平日が休みでした。
妻とは休みがあわず、友達とも遊ぶ機会を作れない。
プライベートでそういう時間を確保できないことが嫌になり、BtoB営業へ転職をしました。

何が嫌なのかを分析してみることで、転職が正解なのか、他の選択肢を考えるのが正解なのか、少し道が見えてくるのではないでしょうか。

「辞めたあとどうするか」をざっくり考えておく

完璧な計画は要りません。
でも、「辞めたあとどうするか」のプランがまったくのゼロだと、不安で動けなくなります。

転職活動をするのか。
まずは異動を相談するのか。
一回休むのか。
営業以外の職種に挑戦するのか。

「辞めたい」の先に何があるか、少しだけでもイメージしておくと気持ちの整理がつきやすくなります。

完璧に決まっている必要はありません。
「なんとなくこっちの方向かな」くらいで十分です。
大事なのは、「辞めたい」で思考が止まらないことなんです。

ちなみに自分は転職活動の時は現職で働きながら転職活動をしました。
無職の期間を作ると絶対にサボってしまう自信があったので、少し無理してでも仕事の合間に面接を受けたりしていましたね。
ただ、転職活動中は結構ハードワークになるので万人にお勧めはしません。

一人で抱え込まない

辞めたいと思っているとき、誰にも相談できずに一人で悩んでいる人は多いと思います。

上司には言えない、同僚にも言いづらい、家族に言うと心配される。
全部わかります。

でも、転職エージェントに話を聞いてもらうだけでも、頭の中が整理されることはあるんです。
「転職するかどうか決まってないけど、ちょっと話を聞いてほしい」くらいのスタンスで十分です。

実は「転職活動」そのものにはほぼリスクがありません。
転職するとなるとリスクが伴いますが、情報収集や相談だけなら今の仕事を続けながらでもできます 。
自分では当たり前だと思っていた経験を、「それって強みですよ」と言ってもらえることもある。
逆に、「ここはもっと伸ばせそうですね」と、自分に足りない部分が見えることもあります。
「相談する=辞める」じゃないですからね。

情報を集めるだけでも、気持ちの持ちようは変わります。

まとめ

「営業を辞めたい」と感じたとき、それを「甘え」だと決めつける必要はありません。

辛いものは辛いし、つらいと感じることには理由がある。
逃げたいと思うのは自然な感情です。

ただ、感情のまま突っ走ると後悔することもあるので、「何が嫌なのか」「辞めたあとどうするか」を少しだけ整理しておくと、次の一歩が見えやすくなります。

自分も営業が辛くて、つらくて、辞めたいと思っていた時期がありました。
「自分は甘えているだけだ」と何度も自分を責めました。
あの頃の自分に声をかけるとしたら、「辞めたいと思うこと自体は、別に悪いことじゃないよ」と伝えると思います。

あなたの「営業を辞めたい」は、甘えなんかじゃない。
ただ、次にどう動くかは、少しだけ冷静に考えてみてもいいかもしれません。

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